私たちの生活環境の中には化石燃料の燃焼に伴うナフトキノン類、大型魚類に蓄積する水銀、米などに蓄積するカドミウム等これら以外にも電磁波の影響、皮膚から放出される微量生体ガス、ここに書ききれないほどの健康に影響を与える物質が沢山あり、近年さらに増加傾向にあります。
これらがなぜ健康に影響を与えるか?
共通の特徴は「環境中親電子物質」です。
簡単に説明すると
上記物質を構成する原子の電子の通り道(電子軌道)の外側に電子が入ってないという特徴があります。酸素なんかもそうです。
生体を構成する原子は電子軌道の外側に電子が入ってますから、電子の入ってない原子から電子を奪われてしまいます。
電子が奪われることで、生体のタンパク質構造が狂い形や機能を失ってしまい、不調や病気につながります。
同じような影響は、活性酸素やフリーラジカルでも起きますが、これらは生体内で発生します。
つまり私たちの身体は、内側と外側から電子強盗たちに狙われてるんです!
対策
グルタチオン
システイン、グルタミン酸、グリシン
ビタミンⅭ、ビタミンE
セレン、マグネシウム
また糖代謝の副回路であるペントースリン酸回路もグルタチオン合成に重要な役割を果たし、ここではグルコース、ビタミンB1が必要です。
グルタチオンと共に「NRF2活性化」が重要になります!
NRF2とは、細胞の防御システムに関わる転写因子で、抗酸化酵素や解毒酵素の遺伝子発現を誘導し、酸化ストレスや有害な親電子物質に対する、防御機構を調整します。
通常はKEAP1というタンパク質に制御されてますが、酸化ストレスや毒素により制御が外れNRF2が活性化します。出典 国立研究開発法人 科学技術振興機構
NRF2活性化に必要な栄養素
スルフォラファン~ブロッコリー、カリフラワー、等アブラナ科の野菜
ケルセチン~玉ねぎ、リンゴ等に含まれるフラボノイド
クルクミン~ターメリックに含まれる抗酸化物質
レスベラトロール~ブドウ、ブルーベリーなどのベリー類
ポリフェノールパラドックス
上記栄養素の中で、ポリフェノールやフラボノイド類はサプリではなく自然食材での摂取を心がけてください!
生化学的にポリフェノール、フラボノイド類はほとんど生体内に吸収されないので(1%程度)、効果はないとの意見もあります。しかし臨床的にはこれらを摂取してるグループは統計上有意な効果が認められています。
また、効果があるからと言ってサプリなどで、高容量、高濃度を摂取すると効果消えてしまいます。
これがポリフェノールパラドックスと言われる現象です。
現在私たちを取り巻く環境は大きく変化し、以前より化学物質やその他から体を守る対策がより重要になります。化学物質による影響も人によりどの臓器に出るか、バラバラです。
自分の体の弱点がどこに在るか?きちんと把握して有効な対策を取ってくださいね。
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